TOP 日日是自然 vol.3
自然とともに生きることの豊かさは、
昔から人々の暮らしの中に息づいてきました。
けれども忙しい日々の中で、その小さな幸せや感動を
見過ごしてしまいがちです。
人生にはどんな日にも意味があり、自然とともにある
暮らしにこそ幸せの種があります。
『日日是自然』は、四季折々の恵みや先人の知恵、
心と体を整える暮らしのヒントを通じて、
日常に自然を取り戻すきっかけになればと願っています。
小さな気づきが、大きなやすらぎにつながりますように。

捨て活のすすめ、まずは食品から

片づけのゴールとして、やましたひでこさんが提唱された「断捨離」を思い浮かべる方も多いですが、その手前にあるのが「捨て活」。捨て活とは、闇雲に捨てることではありません。「今の自分に必要な物を選ぶ練習」です。 捨て活入門にオススメなのが、食品の整理。賞味期限や消費期限があり、手ばなす判断がつけやすいからです。片づけが苦手な人ほど、「手ばなす」感覚をつかむことが大切。「できた」が積み重なると、「苦手な作業」は「前向きな習慣」へ変わっていきます。 悩まず手を動かせるキッチンから、「手ばなす」感覚を味わってみてください。

まずは、冷蔵庫の中を
冷蔵庫のドアポケットや奥にしまい込んだ調味料、使いかけのチューブ類をすべて出してみましょう。
期限切れのもの、開封したまま放置されているものは、役目を終えています。
それ以外の食品も、手にとり目と鼻で確認。袋の膨張や、中身の変色または異臭を感じる場合は、品質悪化の恐れあり。速やかに手ばなしましょう。
冷凍室の中も1つずつチェック。収納して数か月以上経過しているものは、「捨て」基準と考えます。
市販の冷凍食品の期限は1年ほどあるものが多いですが、引き出しの開け閉めで温度変化がしやすいため、期限よりも早く品質が落ちやすいからです。特に、家庭で冷凍した肉や魚は、空気に触れやすいため、期限は数週間を目安と考えるのがベスト。
「もったいない」と感じるかもしれませんが、使われずに眠らせておくことこそ、食品にとっては本意ではありません。ここで捨てることによって、今までの所有方法を省みることができ、今後の食材を買う時の基準も変化していきます。

つぎに、パントリーや引き出しを
乾物・缶詰・レトルト食品といった「保存がきくもの」をチェックします。 ポイントは、「今使っているか」「この1年で出番があったか」。今使っている食品のストックならば、期限順に収納して保管を。
過剰にストックを買い込まないように管理できるようにしましょう。

未開封で期限もある食品が過剰にある場合は、「捨て活」が必要と考えます。試しに買ってみたけれど出番が来ていない食材や、いただいたもののタイミングを逃し続けて食べ損ねていた食品は、2週間以内に使いきれる気がしなければ「捨て」と判断するのがベター。 「いつか使うかも」は、ほとんどの場合やって来ないからです。「2週間以内に使い切る」と決めたものや、期限が近いものは見える場所へ移し、すぐ使う仕組みに変えましょう。そうすることで、使えず残るというデッドスペース発生を阻止できます。

食品の捨て活をするとキッチンに余白が生まれるだけではなく、その後の食品ロス解消にも繋がります。そして、冷蔵庫を開けた瞬間の見通しの良さが小さな自信につながります。「私にもできた」という感覚が、次は玄関、次はリビングへと、片づけの波を広げてくれるのです。捨て活は、ただ物を捨てる行為ではありません。 「今の自分にとって必要かどうか」を基準に、残す物を選び取る片づけ方です。断捨離が思想や哲学を含む深いテーマだとすると、捨て活はもっと生活に近く、誰でも取り組みやすい入口だと考えられます。完璧を目指さなくて大丈夫。暮らしを軽くするための準備運動は、ひとまず期限切れの食品を手放すことから。気負わず始めてみてください。